独立サイトの多言語SEO:hreflang、地域キーワード、ローカライズ内容と順位
1. 多言語SEOで最も多い3つの誤解
1つ目の誤解:英語コンテンツを機械翻訳して/de/パスに置けばドイツ語サイトになる。Googleは両方のバージョンをクロールし、内容の類似度が高いため重複コンテンツと判定し、最終的に1つのバージョンだけを順位付けします。通常は権威の高い英語の原版です。2つ目の誤解:hreflangを片側だけに追加する。AページがBにリンクしても、BページがAにリンクを返さなければGoogleは認識しません。3つ目の誤解:英語キーワードを翻訳してそのままドイツ語キーワードとして使う。
直感に反する判断ですが、多言語SEOのボトルネックは翻訳の品質ではなくキーワード調査にあります。機械翻訳がどれほど良くても、英語買い手の検索習慣をターゲットにしていれば、ドイツ語の買い手はその語で検索しません。ドイツ語の買い手は”Request”ではなく”Anfrage”で検索し、スペイン語の買い手は”quotation”ではなく”presupuesto”で検索します。hreflangの書き方の詳細はHreflang多言語ページの実装:書き方、地域ページ、よくあるミス。
| よくある誤解 | 実際の結果 | 正しい方法 |
|---|---|---|
| 英語版を機械翻訳して/de/パスに配置 | 重複コンテンツと判定され、1バージョンだけ順位付け | 母語キーワードとローカライズ内容 |
| hreflangを片側だけに追加 | Googleが認識せず、言語別に配信されない | 各バージョンに自己参照と相互リンク |
| 英語キーワードをそのまま翻訳 | 検索ボリュームが低く、順位が上がらない | 母語キーワードツールで再調査 |
| 全言語で1つのsitemapを共用 | エラーの特定が困難 | 言語別に子sitemapを分割 |
| x-defaultを無視 | 不明な地域のユーザーに誤ったバージョンが表示 | x-defaultを追加してデフォルト版を指定 |
2. hreflangタグを誤りなく書く方法
hreflangの標準的な書き方は、各言語版ページのheadにlinkタグを追加し、自分自身を含むすべての他言語版を指すことです。例えば英語版ページはen、de、esの3バージョンを同時に指し、ドイツ語版ページもen、de、esの3バージョンを指します。これを相互リンクと呼び、片側だけでは認識されません。さらにx-defaultを追加してデフォルト言語版を指し、出所不明の地域リクエストを処理します。
よくある失敗は3つあります。1つ目は、hreflangで指定したURLが404を返したり別ページへリダイレクトされたりしていて、Googleがそのマークアップを無視してしまうケース。2つ目は、hreflangの言語コードにzh-Hansではなくzh-CNを使ったり、ページ内容がアメリカ英語なのにen-GBを使ったりするケース。3つ目は、en-USとen-GBのように国は違っても言語が同じで内容がほぼ同一のページをhreflangで指定し、重複コンテンツと判定されるケースです。国別にランディングページを作る際の線引きはこちら国別にランディングページを作る。
| hreflangの書き方 | 正しい例 | よくある誤り |
|---|---|---|
| 自己参照 | hreflang=”en”を英語版自身に指定 | 自己参照を忘れる |
| 相互リンク | de版ページからen/de/esへ同時に指定 | enからdeへのみ指定し、deからは指定なし |
| x-default | hreflang=”x-default”をデフォルト版に指定 | x-defaultを指定しない |
| 言語コード | ISO 639-1の2文字コードを使う | en-USとen_GBの形式を混在させる |
| URLのステータス | 指定した全URLが200を返す | 404や301リダイレクト先を指定 |
三、地域キーワード調査:翻訳ではなく、再検索
地域キーワード調査の核心は「翻訳」ではなく「やり直し」です。方法は、母語のキーワードツール(Google Keyword Plannerを対象地域に、Ahrefs/Semrushを対象国に切り替え)に自社製品のコアワードを入力し、現地の買い手が実際にどんな言葉で検索しているかを調べます。言語版ごとに最低30〜50のコアワードを、ブランドワード、製品ワード、業界共通ワード、比較検討ワードの4種類に分類します。
事例:包装機械を手がける企業が、英語版では”packaging machine manufacturer”を狙っていたとします。ドイツ語圏では、現地の買い手が”Verpackungsmaschine Hersteller”や”Verpackungsanlage”で検索するケースが目立ちます。英語をそのままドイツ語に訳した”Verpackung Maschine Hersteller”では、検索ボリュームは現地の実際の語の3分の1しかありません。ドイツ語版を作る際はAhrefsをドイツ地域に切り替え、”Verpackungsmaschine”を入力して関連語を30件抽出します。そのうち”Abfüllmaschine”と”Schlauchbeutelmaschine”は現地で頻出のロングテールワードで、英語版には対応する語がありません。多言語GEOの視点はこちら多言語GEO:英語以外のドイツ語・スペイン語・アラビア語市場。
| キーワードの種類 | 言語ごとの数 | 調査方法 | 例(ドイツ語圏) |
|---|---|---|---|
| ブランドキーワード | 5至10 | 会社名と表記ゆれ | 会社名, + GmbH |
| 製品ワード | 10至15 | 母語ツールの地域フィルター | 包装機械 |
| 業界共通ワード | 10至15 | 現地フォーラムやB2B平台の頻出ワード | 充填機, メーカー |
| 比較検討ワード | 5至10 | 競合ブランドとテスト・比較 | メーカー比較 |
四、ローカライズコンテンツ:翻訳ではなく、作り直し
ローカライズと翻訳の違いは、翻訳が言語を置き換えるだけなのに対し、ローカライズは価格・単位・税金・連絡先・配送オプションまで現地の慣習に合わせて作り直す点にあります。ドイツ語圏の見積もりには付加価値税(MwSt)を必ず含め、米国サイトは税抜き価格に消費税の概算を併記し、日本サイトは円の税込価格を使います。製品仕様の単位は、米国向けならメートル法からヤード・ポンド法に変更し、英連邦諸国ならメートル法のまま換算値を併記します。
コンテンツの長さも見直しが必要です。ドイツ語は英語より平均20〜30%長く、同じ文でも文字数が増えるためモバイルのレイアウトが変わります。フランス語とスペイン語は英語より15〜25%長くなります。英語版のCSSとレイアウトをそのまま流用すると、ドイツ語版の製品仕様表はモバイルで崩れます。グラフ内の文字が画像に埋め込まれている場合は多言語サイトのグラフ処理の方法に従い、画像ではなくSVGで埋め込むことで言語を自動的に切り替えられます。
| ローカライズ項目 | 英語版 | ドイツ語版の対応 | 米国版の対応 |
|---|---|---|---|
| 価格表示 | USD税抜き | EUR MwSt込み | USD税抜き+消費税概算 |
| 単位 | メートル法 mm/kg | メートル法 mm/kg | ヤード・ポンド法 inch/lb |
| お問い合わせ | メール+米国電話番号 | メール+ドイツ国内電話番号 | 現地フリーダイヤル |
| コンテンツの長さ | 基準 | 20〜30%長い | 10〜15%長い |
| 物流 | 米国倉庫 | EU倉庫または直送 | 米国現地倉庫 |
5. 順位モニタリング:言語版ごとに分けて見る
多言語SEOのモニタリングは、総合順位を見るだけでは不十分で、言語版ごとに分ける必要があります。Search Consoleで「国/地域」と「言語」のディメンションで分割し、言語版ごとの表示回数・クリック数・CTR・平均順位を確認します。すべての言語版のデータを合算するのではなく、言語版ごとのレポートを週1回作成してください。
ある言語版が成功しているかは、3つの指標で判断します。ターゲットキーワードがトップ20に入った数、その言語版の自然検索流入が全体に占める割合、その言語版の問い合わせコンバージョン率です。ドイツ語版の公開から8週間後、トップ20に入ったターゲットキーワードが5個未満なら、キーワード調査かコンテンツのローカライズに問題があるため、見直しが必要です。キーワードカニバリゼーションの問題はキーワードカニバリゼーション。
| 計測指標 | 健全なしきい値 | 警告しきい値 | データソース |
|---|---|---|---|
| ターゲットキーワードのトップ20数 | 公開8週間後で10個以上 | <5个需复查 | Search Consoleで言語を絞り込み |
| その言語の流入割合 | その言語市場の想定以上 | 想定の50%未満 | GA4で言語ディメンション |
| CTR | 英語版と同等±2pp | 英語版より5pp以上低い | Search Console |
| 問い合わせ転換率 | 英語版と同等±1pp | 英語版より3pp以上低い | CRMで流入元の言語別に分類 |
FAQ よくある質問
hreflangとsubdirectory・subdomainはどう組み合わせる?
多言語のキーワードは英語キーワードを翻訳すれば使える?
x-defaultは結局入れるべきか、入れるならどこか
ドイツ語やフランス語のコンテンツは英語より長くなります。レイアウトはどうすれば
多言語版を公開してから、順位の効果が出るまでどのくらいかかる
国別のランディングページと多言語版はどう使い分ける
最後に
多言語SEOと単一言語SEOの最大の違いは、英語のやり方をそのまま全言語に当てはめられないことです。hreflangは入口にすぎず、順位を実際に決めるのは母語キーワードとローカライズされたコンテンツです。翻訳が解決するのは「読める」ことで、ローカライズが解決するのは「買いたい」ことです。
実行は3ステップ。第一に、subdirectory構造でhreflangを相互リンクし、x-defaultも揃えます。第二に、各言語版で母語ツールを使い30〜50のキーワードを一から調べ直し、英語ワードを翻訳しないこと。第三に、言語版ごとに分けてモニタリングし、8週間以内に対象キーワードが20位以内に入る数が5つ未満ならキーワードとコンテンツを見直します。
覚えておきたい一言。多言語SEOとは英語をドイツ語に翻訳することではなく、ドイツの買い手の検索習慣を一から作り直すことです。
